2025年2月27日(木)イベントレポート「システムズエンジニアリング/ Model-Basedシステムズエンジニアリング シンポジウム2025 領域横断・迅速果断」
プログレス・テクノロジーズは、2月27日(木)に開催された、イノベーティブ・デザインLLC主催「システムズエンジニアリング/ Model-Basedシステムズエンジニアリング シンポジウム2025 領域横断・迅速果断」に協賛・出展いたしました。当日の様子をレポートいたします。

MBSE(Model-Based Systems Engineering)の基礎~活用法までを一気に学べる本シンポジウムは今年で9回目を迎え、「海外事例では伝えきれない日本企業ならではのニュアンス」も伝わるとして、各開発部門のエンジニアから毎年注目を集めています。
今回のイベントでは日本を代表する先進企業による基調講演が行われ、「宇宙モビリティである有⼈与圧ローバー開発」と「量産BEV(※1)の低圧電源制御開発」といったシステムの特徴が⼤きく異なるMBSE活用事例や、技術リーダー/システムズエンジニアを発⾒・育成・⽀援する同社のMBSEの取り組みといった、3つのMBSE事例をそれぞれ現場目線・マネジメント目線でご紹介いただきました。
イベント参加者の約半数が現場で実際にプロジェクトを牽引・担当するエンジニア、残りの半数が部課⻑級のマネジメントクラスといった構成で、会場はほぼ満席。MBSEに対しての関心の高まりが大きく広がっていることがわかりました。
※1:Battery Electric Vehicleの略で、電気のみをエネルギー源として走行する車両のこと。
目次
近年多くの開発現場で導入されているMBSE
MBSEとは?
MBSEは「Model-Based Systems Engineering(モデルベースドシステムズエンジニアリング)」の略で、「モデル(情報の構造化)」をもとに、システム開発を成功させるための複数の専門分野にまたがるアプローチと手段と定義され、製造業の開発現場で導入・検討されている開発手法です。
例えば自動車業界では、自動運転や電気自動車といった「CASE」化(※2)が進むなど開発の概念が変わり、近年の開発状況・開発対象は大規模・複雑化、それに伴い関わる部署・企業の数や種類も大きく様変わりしています。その上で効率化・高性能化も同時に求められる状況にあり、今まで「全体の指揮をとるエンジニアが頑張ればできていたこと」が通用せず、限界を感じるケースが増えています。
そこで、MBSE活用によって、システム開発にまつわる情報やタスクを見える化(モデル化)し、一気通貫で管理することで、高度な判断や変更時にも柔軟に対応できることから、一部で導入されていたこの開発手法が、改めて多くの製造業の開発現場で注目されるようになりました。
※2:CASE=Connected(通信技術)、Autonomous/Automated(自動化技術)、Shared & Service(カーシェアなどの共有サービス)、Electric(電動化)の頭文字をとって作られた造語
導入のハードルも高いMBSE
ところが、開発現場へのMBSEの導入ハードルは高く、時間・手間・そして対応できる人材育成・確保、上層部への理解・説得など、クリアにすべき課題は多岐にわたっています。
今回のイベントでも、「どうすればMBSEをうまく導入できるのか」「他社はどのようにMBSEを活用しているのか」「MBSEを普及させるにはどうすればよいか」といった情報収集や課題解決を目的とした来場者が多く見られ、議論も活発に行われました。

プログレス・テクノロジーズも協賛出展しました
出展ブースの様子
セミナー会場外のホワイエには、出展社によるブースが設置され、多くの来場者で賑わっていました。
弊社ブースにも、多くのお客様にお立ち寄りいただき、現状の課題を共有いただいたり、「こういったことをやりたいが進め方がわからない」など具体的な相談をお受けするなど、時代のニーズと共に「MBSE活用」が現場で求められていることを再確認いたしました。


プログレス・テクノロジーズができること
MBSE導入は手間・時間がかかる上、なかなか定着しないといった課題を抱える開発現場が多く見受けられます。
弊社では、長年にわたる現場での設計経験を有し、モデルの扱いに長けているコンサル・エンジニアが、実際にお客様の現場に入り込み、共にプロジェクト課題を見出して対応するため、本当に必要なモデルのみを、効果的に現場で活用することができるようになります。
さらにその現場活用における仕組みづくりの提案や、内容によってはMBSE以外のシンプルな別方法をご紹介するなど、お客様にとって一番やりやすい方法を導き出し、常にお客様に寄り添った提案をいたします。
例えばこのような課題をご相談いただいています
- 「MBSEをする」ことが目的になってしまい、結局何を解決をするためのモデルなのかが曖昧に。労力をかけても手戻りや現場で使えないモデルができてしまう。
- プロセス・データ・ツールそれぞれがうまく繋がらず、うまくいった試しがない。
関連情報
- サービス紹介|PT-MBSE
https://progresstech.jp/service/solution-ptmbse/ - 導入事例|コマツが推進する「設計プロセスの再設計」
https://progresstech.jp/case/komatsu/
参考(外部リンク)
